春の土用(立夏前の18日間)。
暦の上では「春の終わり」に置かれた期間です。
けれど、春の終わりは、静かな終わりではありません。
空は荒れ、雨が増え、風が変わり、
土は動き、水の季節が始まり、
身体は追いつけず、だるさや眠気を抱えやすくなる。
春の土用とは――
春が終わるというよりも、
夏へ切り替えるための“調整期間”
だったのだと思います。
そして、これは昔の農村だけの話ではありません。
現代の暮らしにも、そのまま当てはまります。
春の土用は「何かを始める」よりも、
むしろ
余分なものを落とし、整え、切り替える
ための時間です。
この記事では、春の土用を現代の生活でどう活かすかを、
分かりやすくまとめます。
目次
春の土用は「季節のつなぎ目」=身体が揺れやすい
春の土用のしんどさは、気のせいではありません。
この時期は、環境が揺れます。
- 気温差(昼と夜)
- 気圧差(低気圧・風)
- 湿度(雨が増える)
- 大気(黄砂・かすみ)
空と地面が同時に変わるので、
人間の身体も揺れます。
春の土用は、
季節が変わるとき、体も揺れるのが自然
だと認めるところから始まります。
春の土用の過ごし方(現代版)5つのポイント
ここからは実践です。
① まず「頑張らない」=予定を詰めすぎない
春の終わりは、気分が上がりがちです。
- 新年度の勢い
- 外が明るい
- 暑くも寒くもない(…ように見える)
でも体は、季節の変化で消耗しています。
春の土用は、無理にアクセルを踏むより、
予定の密度を落とす
これが最強です。
② 食は「整える」方向へ(春の土用②の回収)
春の土用の食のキーワードは、
こってりより、軽さ
刺激より、香り
でした。
具体的には
- よもぎ(草餅など)
- 小豆(おはぎ、土用餅、ぜんざい)
- 春野菜
- 豆・新じゃが・新玉ねぎ
など、“春の終盤の香り”を上手に入れると、
暮らしのリズムが戻りやすいです。
※「夏の土用=うなぎ」のような強い行事食とは別系統で、
春の土用は 身体の微調整食 です。
③ 片付けは「夏仕様への衣替え」
春の土用は、暮らしの切り替えにも向きます。
おすすめは大きな断捨離よりも、
湿気・カビ対策への衣替え
です。
やることは小さくていい。
- 冬寝具を1つ減らす
- ラグや毛布を洗う
- 押入れの風を通す
- 除湿剤を置く
- クローゼットの詰め込みを解く
春の土用は「夏の入口」なので、
家の中も、夏へ寄せるとストレスが減ります。
④ 農の暦=「庭・土・水回り」だけでも整える(春の土用③の回収)
昔の春の土用は、田植え前夜の準備期間でした。
現代に田がなくても、同じことができます。
それが
土と水回りを整える
です。
- 植木鉢の土の表面をならす
- ベランダの排水口を掃除する
- 雨どい・外回りを点検する
- 草を抜く(全部じゃなくていい)
土用の「土」は、象徴ではなく生活そのもの。
ここを触ると、季節に追いつけます。
⑤ 空の暦=「天気に合わせる」(春の土用④の回収)
春の土用の空は揺れる。
- 黄砂
- 春嵐
- 雨
- 雷
これらを「異常」と見るより、
切り替え期の普通
として受け止めると、生活がラクになります。
ポイントは、
- 洗濯を天気固定しない(乾燥機も選択肢)
- 風の強い日は屋外タスクを避ける
- 黄砂の日は窓開け換気を控えめにする
- 眠気が出たら早寝
空に逆らわず、空に合わせる。
それが土用の精神です。
春の土用は「始める」より「終わらせる」
春の土用は、立夏直前です。
つまり、季節はもう
春から夏へ行くことが決まっている
この期間に適しているのは、
- 新しいことを始める
ではなく - 春の宿題を終わらせる
です。
たとえば
- 冬物をしまい切る
- 書類を整理する
- 春の疲れを清算する
- 生活リズムを戻す
春の土用は「始動」ではなく「移行」。
暦はそこを間違えません。
まとめ:春の土用は“夏を迎える準備期間”
春の土用を深堀りしてきた内容を、最後に整理します。
- ①基礎:春土用=立夏前18日間の調整期間
- ②食:よもぎ・小豆・土用餅=整える食
- ③農:田植え前夜=土と水の段取りの時期
- ④空:黄砂・春嵐・雨・雷=空が夏へ切り替わる途中
- ⑤まとめ:現代の暮らしでも「整える」ことで活かせる
春の土用は、
季節の境目に生じる揺れを、
暮らしの知恵で静かに越える
ための時間でした。
春を終え、夏へ渡す。
それが春の土用の役目です。


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