🌸 自然 ― 昼と夜がほぼ等しくなるころ
春分(しゅんぶん)は、二十四節気の第四節気です。
太陽黄経は0度。暦では「二月中」にあたります。
暦計算室では、春分を
「太陽が真東から昇って真西に沈み、昼夜がほぼ等しくなる」
ころとしています。
立春から始まった春も中ほどを迎え、日差しは次第に力強さを増していきます。
草木の芽吹きが進み、花が咲き、鳥や虫の姿も増えてくるころです。
春分を過ぎると、昼の時間はさらに長くなり、季節は夏至へ向かって進んでいきます。
なお、「昼夜がほぼ等しくなる」といっても、実際の日の出・日の入りを基準にすると、昼と夜が完全に同じ長さになるわけではありません。
春分は、太陽の動きから季節の大きな節目を感じることのできる節気です。

【春分】(しゅんぶん)
太陽が真東から昇って真西に沈み、昼夜がほぼ等しくなる
月: 二月中 太陽黄経: 0°

🏠 暮らし ― 春彼岸と季節の節目
春分の日を中日として、その前後3日ずつを合わせた7日間を「春彼岸」といいます。
彼岸は春と秋にあり、春分と秋分を中心として営まれてきた日本の季節行事です。
墓参りや先祖を供養する習慣があり、現在も暮らしの中に深く根付いています。
「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があるように、春彼岸のころになると厳しい寒さも次第に和らいでいきます。
ただし、春分を迎えても寒の戻りがあることがあります。
春らしい暖かさと冬の名残が行き来しながら、季節は少しずつ進んでいきます。
🍲 旬 ― 春の食材が豊かになるころ
春分のころは、春らしい食材がますます増えてきます。
菜の花、春キャベツ、新玉ねぎ、たけのこなど、柔らかな春野菜が店先に並び始めます。
山菜では、ふきのとう、うど、たらの芽なども春を感じさせる味覚です。
魚介類も地域によってさまざまな春の旬を迎えます。
また、春彼岸には「ぼたもち」を供える習慣があります。
春に咲く牡丹になぞらえて「ぼたもち」と呼ばれるという説明もよく知られています。
食卓にも、春の色や香りがはっきりと感じられるころです。


📚 文化 ― 春分と二至二分
春分は、二十四節気の中でも天文学的に重要な意味を持つ節気です。
春分・夏至・秋分・冬至の四つを合わせて「二至二分(にしにぶん)」と呼びます。
夏至と冬至が「二至」、春分と秋分が「二分」です。
一年の太陽の動きを考えるうえで、この四つは季節を区切る大きな目印となります。
春分の瞬間、太陽は天球上の「春分点」に位置します。
春分点は、天の赤道と黄道が交わる点の一つで、天文学では天体の位置を表す座標の基準にもなっています。
ここでは詳しく触れませんが、春分は単なる季節の呼び名ではなく、太陽と地球の位置関係によって定まる重要な節目です。


🗓 暦 ― 太陽黄経0°、二月中
春分は、啓蟄と清明の間に位置する二十四節気です。
太陽が黄経0度に達したときが春分で、暦では「二月中」にあたります。
春の六節気は、
立春
↓
雨水
↓
啓蟄
↓
春分
↓
清明
↓
穀雨
と進みます。
二十四節気では、春分の太陽黄経0度を起点として、
夏至 90度
秋分 180度
冬至 270度
と、四季を代表する二至二分が90度ごとに配置されています。
春分は春の中間に位置すると同時に、一年の太陽の巡りを考えるうえでも重要な位置にある節気です。
🌿 春分の七十二候
春分の約15日間は、さらに三つの七十二候に分けられます。
初候 雀始巣(すずめはじめてすくう)
雀が巣を構え始めるころ。
次候 桜始開(さくらはじめてひらく)
桜の花が咲き始めるころ。
末候 雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)
遠くで雷の音がし始めるころ。
雀が巣を作り、桜が咲き、春雷が聞こえ始める。
春分の七十二候には、春がいよいよ深まっていく自然の姿が描かれています。
💬 ひとこと
春分は、春の中でもひときわ大きな節目です。
昼と夜がほぼ等しくなり、その後は昼の時間がさらに長くなっていきます。
花が咲き、生き物が動き、自然の景色も次第に春らしくなっていくころです。
そして春分は、夏至・秋分・冬至とともに「二至二分」を構成する、天文学的にも重要な節気です。
暮らしの中では春彼岸の中日。
空を見上げれば、太陽の巡りの大きな節目。
春分には、暦・自然・暮らしの三つが重なるような意味があります。
二十四節気 春分の次…清明

二十四節気 春分のひとつ前…啓蟄

\ +深堀り です/
