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【雨水・末候】 草木萌動(そうもくめばえいずる)| 3月 1日頃

🌿 雨水・末候 草木萌動(そうもくめばえいずる)

🌤 自然 ― 草木の芽が動き、春の色がにじむころ

 雨水の末候は「草木萌動(そうもくめばえいずる)」。


 “草木の芽が動き出す”という意味で、令和8年(2026年)は3月1日ごろ、太陽黄経はおよそ340度。

 春の光を浴びて、野に緑の気配が戻りはじめます。

 日差しが強さを増し、地面のあちこちに小さな芽が顔を出します。

 木々の枝先には新芽の赤みが差し、風はやわらかく、空気の匂いも変わります。

 自然界全体が“静から動”へと転じる瞬間です。


【雨水】 (うすい)

陽気がよくなり、雪や氷が溶けて水になり、雪が雨に変わる     

月: 正月中  太陽黄経:330°
末候 草木萌動	

(そうもくめばえいずる)

草木が芽吹き始める

🏠 暮らし ― 目覚めの季節、動き出す日常

 草木が芽吹くように、人の暮らしも動き出す時期。

 農家では苗代づくりが始まり、家庭では冬物を片付け、春支度を整えます。

 雛人形を飾り、桃の節句の準備をする家庭も多く、季節の行事が生活の中に春を運び込みます。

🍲 旬 ― 若芽と新菜の息づく食卓

 春野菜の代表・菜の花、春菊、せり、三つ葉、うどなど、青みのある香りが豊かな食材が旬を迎えます。

 魚では、さわらやにしん、わかめが出回り、“春の海の香り”を楽しめる季節。

 苦みと甘みの共演が、冬から春への味覚の移ろいを伝えます。



📚 文化 ― 萌え出づる春、詩歌と生命の象徴

 「萌え出づる」は春を象徴する言葉として、古くから和歌や俳句に数多く詠まれてきました。

 『万葉集』には「春されば 木の芽も萌えぬ」とあり、芽吹きは生命の再生そのものを表します。

 自然と心が共に動き始める時期です。

🗓 暦 ― 太陽黄経340°、啓蟄を待つころ

 雨水・末候は太陽黄経340°前後。
 春分へ向けて季節の歩みが加速し、次の節気「啓蟄」では、地中の生きものが顔を出します。

 国立天文台の暦要項によれば、令和8年の啓蟄は3月6日。
 春の光が満ち、春風が確かに“動き出す”直前です。

💬 ひとこと

 地面を見れば、もうそこに小さな緑がある。

 気づけば、春は始まっていた――草木が芽吹くように、心もまた動き出す。

 そんな穏やかな生命の季節です。


次の七十二候… 啓蟄・初候

ひとつ前の七十二候… 雨水・次候


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