国立天文台「令和9年暦要項」に基づき、データ整理しています。
🌨 自然 ― 寒さが極まり、春を待つころ
大寒(だいかん)は、二十四節気の第二十四節気です。
太陽黄経は300度。国立天文台では「冷気が極まって、最も寒さがつのる」と説明されています。
小寒から始まった「寒」の時期も、いよいよ後半です。
一年の中でも厳しい寒さに見舞われやすいころで、朝晩の冷え込みが強まり、地域によっては雪や氷に覆われた冬らしい景色が広がります。
一方、冬至を過ぎてから昼の時間は少しずつ長くなっています。
寒さのただ中にありながら、光の変化や木々の芽などには、次の季節へ向かう小さな兆しも見え始めます。
大寒は、冬の厳しさと春の気配が同居する、冬最後の二十四節気です。

【大寒】 (だいかん)
冷気が極まって、最も寒さがつのる
月:十二月中 太陽黄経:300°

🏠 暮らし ― 寒仕込みと「寒」の知恵
大寒は、小寒から続く「寒」の期間にあたります。
気温の低いこの時期には、古くから味噌や醤油、日本酒などの「寒仕込み」が行われてきました。
寒い季節に仕込むことで、発酵や熟成をゆっくりと進めやすく、日本の食文化の中に冬ならではの仕込みの知恵が受け継がれています。
また、寒の時期に汲んだ水は「寒の水」と呼ばれ、酒造りや味噌づくりなどにも用いられてきました。
寒稽古や寒中水泳など、「寒」の名を冠した行事が行われるのもこのころです。
厳しい寒さを避けるだけではなく、寒さそのものを暮らしや鍛錬に取り入れてきたところにも、日本の冬の文化が感じられます。
🍲 旬 ― 寒さの中で味わう冬の恵み
大寒のころは、冬の味覚を楽しめる時期です。
魚介では、ブリ、タラ、アンコウ、牡蠣などが冬を代表する食材です。
特に寒の時期のブリは「寒ブリ」と呼ばれ、冬ならではの味覚として親しまれています。
野菜では、大根、白菜、長ねぎ、かぶ、ほうれん草など。
寒さにあたることで甘みを感じやすくなる野菜もあり、鍋物や煮物など温かな料理が食卓に並びます。
また、寒気を利用して凍らせたり乾燥させたりする、凍み豆腐などの保存食づくりも冬の暮らしから生まれた知恵です。
寒さは厳しい一方で、その寒さを利用して生み出される食文化があります。


📚 文化 ― 寒中見舞いと春を迎える準備
小寒から立春の前日までを「寒中」または「寒の内」と呼びます。
この時期に相手の健康を気遣って送る季節の挨拶が「寒中見舞い」です。
大寒を迎えるころは寒中の後半にあたり、寒さが続く一方で、暦の上では立春が近づいてきます。
大寒の約15日間の終わりには節分があり、その翌日は立春です。
節分には豆まきなどで邪気を払い、新しい季節を迎える風習があります。
大寒は、厳しい冬を過ごしながら、春を迎える準備へと移っていく時期でもあります。
🗓 暦 ― 太陽黄経300°、十二月中
大寒は、二十四節気の第二十四節気。
太陽が黄経300度に達したときが大寒で、暦では「十二月中」にあたります。
国立天文台では、
「冷気が極まって、最も寒さがつのる」
と説明されています。
二十四節気では、大寒が最後の節気です。
大寒の次に巡ってくるのは立春。
立春になると二十四節気は再び第一節気から始まり、暦の上では春へと移ります。
つまり大寒は、単に寒さが厳しい時期というだけではなく、二十四節気の一巡が終わり、次の春へつながる節目でもあります。
🌿 大寒の七十二候
大寒の約15日間は、さらに三つの七十二候に分けられます。
初候 款冬華(ふきのはなさく)
蕗の薹が蕾を出すころ。
次候 水沢腹堅(さわみずこおりつめる)
沢の水が厚く凍りつめるころ。
末候 鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)
鶏が春の気配を感じ、卵を産み始めるころ。
一年でも特に寒い時期を描きながら、その中に蕗の薹や鶏の営みといった春への兆しも表されています。
💬 ひとこと
大寒は、二十四節気の最後を飾る節気です。
冷たい風、凍った水、雪に覆われた景色――冬の厳しさはまだ続きます。
けれど、冬至から少しずつ伸びてきた日脚や、土の中から顔を出そうとする蕗の薹には、春へ向かう季節の動きがあります。
寒さが極まれば、その先には立春。
大寒は、冬の終わりを告げるとともに、新しい季節を迎える直前の節気です。
二十四節気 大寒の次…立春

二十四節気 大寒のひとつ前…小寒

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