【小満】5月21日|すべてのものがしだいにのびて天地に満ち始める

※この記事は、2025年5月21日に「【小満】(5月21日)…すべてのものがしだいにのびて天地に満ち始める…初候:蚕起食桑」として公開した記事をもとに再構成し、二十四節気「小満」の単独記事として整理したものです。

🌿 二十四節気「小満(しょうまん)」

 二十四節気のひとつ「小満(しょうまん)」は、草木や生き物が次第に満ちていく季節を表す言葉です。2025年の小満は、国立天文台・暦計算室によると5月21日(水)3時55分(日本時間)にあたります。

 この時期は、日差しが一段と強まり、田畑では麦の収穫「麦秋」が見られるころ。稲作の準備も始まり、自然界のリズムが夏に向けて大きく動き出します。

小満の頃の田畑の風景
【小満】(しょうまん)

すべてのものがしだいにのびて天地に満ち始める

      月: 四月中  太陽黄経: 60°

🍃 季節の風物と暮らし

 小満の頃は、草木が青々と茂り、庭木や野山の緑が一層深まります。畑では、きゅうりやズッキーニ、新じゃがいもなどの夏野菜が元気に育ち始め、農の営みもいよいよ忙しくなる時期です。

 一方で、梅雨入りが近づき、しっとりとした雨が草木の成長をさらに助けます。自然と暮らしの営みが調和する、エネルギーに満ちた季節感が「小満」という言葉に込められています。

🍃 季節の風物と農の営み

 「小満」の頃は、麦畑が黄金色に染まり「麦秋」と呼ばれる美しい季節。農村では麦の収穫と並行して、田植えの準備が本格化します。まさに“麦から稲へ”農の営みが大きく切り替わる節目です。

 また、初夏の野菜がみずみずしく育ち始めるのもこの時期。きゅうり、ズッキーニ、新じゃがいもなど、太陽を浴びた作物が市場や食卓に並びます。人々の暮らしに「季節の満ちていく力」がそのまま届く瞬間です。

📌 小満と七十二候

 小満の期間には三つの七十二候が配されています。それぞれの候が描く自然の情景をたどると、小満の意味がさらに深まります。

 最初に現れるのは、蚕が桑の葉を盛んに食べる情景。これは人と自然の営みが重なり合う候で、かつての養蚕の暮らしが日本の文化を支えていたことを思い起こさせます。続いて紅花が咲き誇り、最後には「麦秋」と呼ばれる収穫の光景が広がります。これらの候を通じて、小満は“成長と実りのリレー”を象徴しているのです。

記事整理の経過

 本記事は、2025年5月21日に「【小満・初候】蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)|5月21日」として公開した記事をもとに再構成し、二十四節気「小満」の単独記事として整理したものです。

 もとの併記した記事は、タイトルはそのまま存続させ、小満・初候〈蚕起食桑〉の記事として、一部補完整形をともないつつ、公開済みの公開済みの他の七十二候記事、節気の初候・次候・末候記事と同様の扱いといたします。

 元記事は以下の関連リンクからご覧いただけます。

🔗 関連リンクと参考

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