【芒種・末候】梅木黄 (うめのみきばむ) … 6月16日頃

【芒種】(ぼうしゅ) 月: 五月節  太陽黄経:  75°

  稲や麦などの(芒のある)穀物を植える                     

末候梅木黄(うめのみきばむ)

梅の実が黄ばんで熟す

 芒種・末候 6月16日頃~/旧暦 五月中/太陽黄経 85度前後

梅の実が、ぽたぽたと色づく季節

田んぼには稲の若葉、庭先には紫陽花、
そして木陰には、ほのかに黄ばんだ梅の実が──。
「梅子黄(うめのみきばむ)」は、梅の実が熟しはじめる様子をそのまま名にした七十二候です。

梅雨空の下、雨にぬれて枝から落ちる梅の実。
この時期は、「梅しごと」の真っ盛りでもあり、
梅酒や梅干しを漬ける風景が台所に広がるお宅も多いかもしれません。


梅雨の盛りと、今年の梅雨入り

2025年の入梅は6月11日(令和7年暦要項)、
そして梅子黄の頃は、まさに梅雨の中盤~本格化する時期。
長雨と晴れ間が入り混じるこの季節は、
梅の実の傷みや収穫タイミングにも影響を与える、まさに“梅の天気”です。

気象庁発表の梅雨入りですが、全国トップの5月16日(金)に九州南部が梅雨入りとなり、その後19日(月)に奄美、22日(木)に沖縄が梅雨に入りました。

九州南部では、1951年の統計開始以来、初めて全国一番乗りの梅雨入りでした。

その後、6月8日(日)から10日(火)にかけて九州北部から関東甲信、北陸の順に梅雨入りとなり、北陸で平年より1日早いほか、平年より3日前後、遅い梅雨入りとなっています。

なんと、6月8日(日)には沖縄で梅雨明けの発表がありました。

このあと、まだ梅雨入りが発表されていない東北南部は6月14日頃、東北北部は15日頃に梅雨入りする模様ですが、一方で、太平洋高気圧が発達とのことで、なんだか、複雑な暑さも想定されますね。


梅の実に宿る季節の記憶

梅子黄──
この候名を見たときに、どんな風景が浮かぶでしょうか。

・青々とした実が少しずつ黄味を帯びる様子
・庭の下に落ちた完熟の梅を拾い集めた記憶
・指先がしわしわになるまで梅を洗った夏の台所…

言葉の奥にある記憶がふと立ち上がる。
七十二候の名前は、そうした小さな季節の手がかりを残してくれています。


【記録メモ】2025年 芒種・末候「梅子黄」

  • 日時:2025年6月16日頃〜6月20日頃
  • 太陽黄経:85度付近
  • 旬:梅の実、梅しごと、青梅の出荷
  • 備考:梅雨の中盤、湿気が高まる時期。カビ対策や保存食の管理に注意。

雑節「入梅」の記事はこちら

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