冬至の次候は「麋角解(さわしかのつのおつる)」です。
麋(び)と呼ばれる鹿の角が落ちるころをいいます。
鹿の角は一生同じものではなく、
毎年生え替わる特徴を持っています。
冬になると古い角が落ち、
春になると新しい角が生え始めます。
この現象が、
季節の変化を示す自然の出来事として七十二候に取り入れられました。
鹿の角の特徴
鹿の角は骨でできています。
しかし牛や羊の角とは異なり、
鹿の角は毎年生え替わります。
成長した角は、
繁殖期が終わるころに役目を終えます。
その後、
根元から自然に落ちます。
そして春になると、
新しい角が生えてきます。
この周期は、
鹿の生態の大きな特徴です。
角が落ちる理由
鹿の角は、
主に繁殖期に使われます。
雄の鹿は、
角を使って争います。
強い角を持つ個体が
繁殖の機会を得やすくなります。
しかし繁殖期が終わると、
大きな角は必要なくなります。
そのため古い角は落ち、
新しい角へと更新されます。
この生え替わりの周期が、
冬の季節と重なります。
「麋」という鹿
この候に出てくる「麋」は、
中国に生息していた鹿の一種とされています。
現在では
シフゾウ(四不像)という動物が
麋に近い存在と考えられています。
この動物は、
古い中国の自然観察の中で知られていました。
その角が冬に落ちることが、
季節の特徴として記録されました。
日本の鹿
日本では、
ニホンジカが広く分布しています。
雄の鹿は
春から夏にかけて角を伸ばし、
秋の繁殖期に最も大きくなります。
その後、
冬の終わりから春にかけて
角が落ちることがあります。
時期には地域差がありますが、
冬の季節と重なる現象です。
そのため日本でも、
この候は自然の観察として理解できます。
冬至三候の流れ
冬至の三候は、
乃東生
麋角解
雪下出麦
と続きます。
草が芽を出し、
鹿の角が落ち、
麦が芽を出します。
冬の中でも、
自然の変化は続いていることが示されています。
麋角解は、
その中央に置かれた候です。
動物の季節の変化
動物の体も、
季節によって変化します。
鹿の角は、
その代表的な例です。
角は成長し、
役目を終え、
再び生え替わります。
この循環は、
自然の周期をよく表しています。
麋角解は、
動物の体に現れる季節の変化を示す候です。
要点整理
・鹿の角は毎年生え替わります
・繁殖期の後に古い角が落ちます
・春には新しい角が生えます
・動物の体の季節変化を示す候です

