寒露の次候は「菊花開(きくのはなひらく)」です。
菊の花が開き始めるころをいいます。
菊は、秋を代表する花のひとつです。
夏の終わりから秋にかけてつぼみを作り、
寒露のころになると花を咲かせます。
このため、菊の開花は
秋の深まりを示す自然の目印として古くから知られていました。
菊という植物
菊はキク科に属する多年草です。
野生種の菊は東アジアに多く分布し、
中国や日本では古くから栽培されてきました。
花の形は中心から放射状に広がる構造を持ち、
細い花びらが多数並びます。
栽培によって品種が増え、
現在では花びらの形や色もさまざまです。
しかし自然の菊は、
黄色や白い花をつけるものが多く見られます。
秋に咲く理由
菊は、
日照時間の変化に反応して花を咲かせる植物です。
夏が終わり、
昼の時間が短くなると
花芽が形成されます。
そのため、
秋が深まるころに開花が始まります。
この特徴は
「短日植物」と呼ばれる性質です。
季節の長さの変化を利用して、
花を咲かせる時期を決めています。
中国での菊
中国では、
菊は非常に重要な植物とされてきました。
古くから観賞用として栽培され、
秋の花として広く親しまれていました。
寒露のころに花が開くことから、
七十二候にも取り入れられました。
菊は秋の象徴として扱われ、
庭園や宮廷でも栽培されました。
日本の菊
日本でも菊は古くから栽培されています。
奈良時代から栽培の記録があり、
やがて観賞植物として広く普及しました。
現在では、
皇室の紋章としても知られる花です。
また秋の園芸植物として、
各地で栽培されています。
寒露のころに花が咲くという点は、
日本の気候ともよく一致します。
寒露のころの自然
寒露は、
秋の冷えがはっきりしてくる節気です。
夜の気温が下がり、
露が冷たく感じられるようになります。
空気は澄み、
植物の活動も変わります。
夏の花は終わり、
秋の花が主役になります。
菊はその代表です。
寒露三候の流れ
寒露の三候は、
鴻雁来
菊花開
蟋蟀在戸
と続きます。
渡り鳥が現れ、
花が咲き、
虫が人家の近くで鳴きます。
空・植物・生き物という順で、
秋の自然が表されています。
菊花開は、
その中心に置かれた候です。
秋を象徴する花
菊は、
夏の華やかな花とは違い、
落ち着いた印象を持つ花です。
冷たい空気の中で咲くため、
秋の静かな季節によく似合います。
寒露のころ、
庭や野の菊が開き始めます。
その花は、
秋が深まったことを知らせています。
菊花開は、
秋の花が本格的に現れる時期を示す候です。
要点整理
・菊は秋に咲く植物です
・日照時間の変化で開花します
・中国では古くから観賞植物でした
・寒露のころに花が開きます

