燕 ― 空から消える夏の鳥

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白露の末候は「玄鳥去(つばめさる)」です。

燕が去っていくころをいいます。

ここでいう「玄鳥(げんちょう)」は、燕(ツバメ)のことです。
「玄」は黒を意味し、黒い鳥という意味でツバメを表しています。

白露の終わりに、この候が置かれていることには明確な意味があります。


ツバメという渡り鳥

ツバメは、春に日本へ渡ってくる鳥です。

南の地域から北へ移動し、
人の家の軒先などに巣を作ります。


夏の間に子育てを終え、
秋になると再び南へ移動します。

この移動が、
季節の変化の目印になりました。


「去る」という現象

玄鳥去は、
突然いなくなるという意味ではありません。


秋が近づくにつれて、
ツバメの数が少しずつ減っていきます。


巣立った若鳥とともに群れを作り、
やがて南へ向かいます。


その様子が、
季節の終わりを感じさせます。


中国での玄鳥

七十二候の「玄鳥」は、
中国の古い文献にも見られる言葉です。

中国でもツバメは、
春に現れ秋に去る鳥として知られていました。


そのため、
季節の移り変わりを示す鳥として
暦に取り入れられました。


日本の風土との違い

日本でもツバメは渡り鳥ですが、
地域によって移動の時期に差があります。


本州では、
白露のころから群れが見られるようになります。

やがて南へ向かい、
日本列島を離れます。


南西諸島などでは、
もう少し長く残る場合もあります。


つまりこの候は、
日本でも比較的よく当てはまる自然現象です。


なぜ白露の終わりなのか

白露は、
秋の冷えがはっきりしてくる節気です。

露が現れ、
空気が澄み、
鳥の声が響く。


その最後に、
渡り鳥の移動が置かれています。


これは、
季節が確実に進んだことを示しています。


夏の終わりを示す鳥

ツバメは、
春の象徴として知られています。

春に現れ、
人の家に巣を作り、
夏の間活動します。


その鳥が去るということは、
夏の終わりを意味します。


玄鳥去は、
空から夏が消えていく瞬間を表しています。


白露三候のまとめ

白露の三候は、

草露白
鶺鴒鳴
玄鳥去

と続きます。


露が現れ、
鳥が鳴き、
渡り鳥が去る。


地面から空へと、
季節の変化が広がります。


玄鳥去は、
秋が深まり始めたことを示す候です。


要点整理

・玄鳥はツバメを指します
・ツバメは春に来て秋に去る渡り鳥です
・群れを作り南へ移動します
・夏の終わりを示す候です


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