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暦からくる季節の指標:二十四節気|白露(はくろ)
白露は、二十四節気の第15で、例年**9月7日ごろから秋分の前日まで(9月22日ごろ)**を指します。
草や葉の上に白い露が宿る様子がそのまま名前になっており、夏の暑さが緩み、秋の気配を感じ取れる節目として古くから意識されてきました。

【白露】(はくろ)
しらつゆが草に宿る
月: 八月節 太陽黄経:165°

自然のうつろいと生活の様子
- 草に宿る白露の姿:朝の散歩や庭先で見かける霜のような風景は、秋の深まりを伝える自然のサイン。
- 稲穂の黄金と虫の音:実りの近い稲が風に実り、夜はコオロギやスズムシの声が響き渡るようになります。
- 行事・暮らしのリズム:新学期や敬老の日、秋祭りなど行事が集中し、生活全体が秋仕様に切り替わるタイミングです。
暮らしで意識したいこと
- 気温差に備えた服装:日中はまだ夏でも、朝夕の冷え込みを考え、羽織物や寝具を調整しましょう。
- 防災視点の雨対策:台風や局地的大雨の可能性があるため、避難行動や備蓄の見直しも有効です。
- 秋の味覚を楽しむ:梨、ぶどう、栗、鮭など、露の季節に旬を迎える食材は豊かな味わいをもたらしてくれます。
2025年の気象予報からの示唆
気象庁による2025年9〜11月の3か月予報では、アジア全域で気温は平年より高く推移する見込み。つまり、白露入り後も昼の暑さが長引く可能性が高く、秋の訪れを感じづらい年になりそうです。
一方、降水傾向としては、南アジア~フィリピンの東側では多雨傾向が予測されているおり、日本列島周辺については明確な言及はないものの、南からの湿った空気や台風の影響による変動が予想されます。
全体として「暑さは続くが、不安定な天候(夕立や台風)への備えは必要」という状況でしょうか。
ひとこと
白露は、夏と秋のはざまにある「小さな境界」。
2025年は残暑が長引く見通しですが、それでも草の露や虫の声、稲穂の色づきといった秋のサインが、確かに訪れを知らせてくれます。
気温に惑わされず、「季節の細部」に目を向けることで、暮らしの豊かさと自然のリズムがより深く実感できるはずです。
“暦に促される自然”に耳を傾けながら、この季節をじっくり味わってみてください。
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