【この記事は令和7年に公開された旧版【芒種・次候】記事のアーカイブです。】
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【芒種・次候】腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)
目次
【令和7年版アーカイブ】【芒種・次候】腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)6月11日頃

【芒種】(ぼうしゅ)
月: 五月節 太陽黄経: 75°
稲や麦などの(芒のある)穀物を植える
次候
腐草為蛍
(くされたるくさほたるとなる)
腐った草が蒸れ蛍になる
昔の人の想像力が生んだ、ほのかな光の季節
草が朽ちて、やがて蛍となる…。
「腐草為蛍」という表現には、科学の目ではなく、自然と命のつながりを感じ取る感性があふれています。夜の田畑や川辺にふわりと浮かぶ光。梅雨入り前後の湿り気のなか、蛍が舞いはじめるこの時期は、どこか幻想的で、少し懐かしい。
最近では、都市部で蛍を見る機会はぐっと減りましたが、ふるさとの小川や棚田のそばで見た記憶がある方もいるのではないでしょうか。雨が降ったあとの夜、田んぼのあぜ道に立つと、ぬかるんだ足元からふっと光が立ち上るような、不思議な気配を感じることもあります。
今年の蛍、見つけられそうですか?
2025年の芒種は6月5日、次候は11日頃からになります。
ちょうど梅雨入りの時期と重なりやすく、雨音に包まれる夜も増えてきますが、それもまた「蛍の夜」にふさわしい静けさ。
天気がよければ、夜8時ごろ、月明かりの少ない日が蛍観賞におすすめです。
また、この時期の蛍は「ゲンジボタル」が主役。水のきれいな場所にしか現れないため、環境のバロメーターとしても大切にされています。
ことばの余韻:朽ちる草から生まれる光
この候の名前を初めて聞く人は、驚くかもしれません。
でも、**「朽ちた草が光を放つ命になる」**という想像には、日本の自然観・死生観が凝縮されています。
一見、終わりのように見えるものが、べつのかたちで始まっていく──そんな思いを抱かせてくれる季節のことばです。
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暦要項に基づく二十四節気〈芒種〉次候「腐草為蛍」蛍舞う幻想の季節
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暦要項に基づく二十四節気〈芒種〉の次候「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」は6月11日頃。草が朽ちて蛍になると考えられた昔の人の感性が映る候で、梅雨の湿り気とともに蛍が舞う幻想的な季節です。田畑や川辺にほのかな光が浮かび、命の循環や自然とのつながりを感じさせます。現代では蛍は貴重な存在ですが、ふるさとの水辺や夏夜の静けさに、今も日本人の原風景が息づいています。