目次
土用 土用の入りの定義…春夏秋冬…太陽黄経で決め…明治2年から
- 季節に五行説をあてはめようとすると、どうしても1つ足りません。
何が足りない?
五行説 → 五行説
- 五行説とは、あらゆる物は木・火・土・金・水からなるとする思想です。
- 中国の戦国時代 (紀元前4-5世紀ごろ) に誕生したようです。
- 陰陽と結びつき、陰陽五行説ともいわれます。
- 4つの季節を無理やり5つに分割しようとした結果が土用です。
何千年の知恵が詰まっている感じがする。
十干
じっかん 読みは、じっかん。
- 十二支と組み合わせて六十干支として使うことも多いです。
- よみは五行説と関連があります。
- 春=木、夏=火、秋=金、冬=水のようにすると、「土」が余ります。
- 「土」にあたる季節を作るため、各季節から終りの1/5ずつ集めて土用としました。
四季当てはめていくと、「土」が余る。
でも5つにするために、
四つから1/4ずつ出させたってことね。
- 平気法の場合、
- 没日を数えないと1年は360日。各季節は360÷4=90日、土用はその1/5で90÷5=18日です。
- 季節は4つあるので土用は合計18×4=72日、ほかの季節も90-18=72日となって、平等に分配できます。
- 具体的には、立春・立夏・立秋・立冬の前約18日間を土用の期間に割り当てます。
まとめて五つ目「土用」どん?ではなくて、
四季の間に四つの「土用」を分散させた。
何か四季の「移ろい」の期間みたい感じ。
- 暦面では通常「入り」のみが示されていますが、古い暦には「どようのおはり」という記述も見られます。
- 現在では土用の入りは太陽黄経が297°、27°、117°、207°となる日として定義されます。土用太陽黄経月日冬297°1月17日ごろ春27°4月17日ごろ夏117°7月19日ごろ秋207°10月20日ごろ
- 太陽の黄経で二十四節気を定めるのと同じような考え方です。
- 1年は360°、各季節は360÷4=90°、土用はその1/5で90÷5=18°。これで土用の合計は18×4=72°、ほかの季節も90-18=72°とすべて等しくなります。
- それぞれの太陽黄経は立春 315°・立夏 45°・立秋 135°・立冬 225°の18°前ですから、297°、27°、117°、207°となるわけです。
- 土用の明けは立春・立夏・立秋・立冬の前日であり、土用の期間は17日、18日、19日のどれかとなります。
- 太陽の黄経で二十四節気を定めるのと同じような考え方です。
計算された中に、微妙な閏(うるう)の感覚が入るってことね?
- このように土用を太陽黄経で決めるようになったのは明治二年暦からです。
- 天保暦では、二十四節気については定気法に変わりましたが、土用については定気法で定めた小寒・清明・小暑・寒露に、平気法と同じように1年の長さ÷30を加えるという、両者を混在させたやり方が採られていました。
この微妙さがやはり必要なんですね。歴史んですね。
確認リンク: 暦計算室 雑節とは
関連記事
あわせて読みたい


雑節 土用の入り・夏(7月19日)…土用といえば丑…今年は2回…
土用の入り 7月19日は、土用の入り。土用は、二十四節気とは別の「雑節」になっています。 夏の土用は、立秋前の18日間のことを言います。 実は、土用は、立春、立夏…
あわせて読みたい


雑節・土用(秋の土用)10月20日から18日間 ― 冬支度と旬を味わう知恵
秋の土用とは 「土用(どよう)」といえば夏の「丑の日」に鰻を食べるイメージが強いですが、実は年に4回あります。 立春・立夏・立秋・立冬の前、およそ18日間がそ…
あわせて読みたい


令和 7年暦要項…二十四節気および雑節… 新暦は 1月小寒から…
二十四節気および雑節 令和 7年 (2025) 国立天文台(暦計算室)発表による令和7年(2025)暦要項の二十四節気と雑節です。 暦の順序は1月からになります…