目次
第3部 六曜と近代
第1章 六曜の成立
―― 大安と仏滅はどこから来たのか ――
はじめに
現代の日本で、
日取りを考えるときに
最もよく目にする暦注は
六曜
です。
大安
仏滅
友引
先勝
先負
赤口
という六つの表示は、
結婚式や葬儀の日取りとして
広く知られています。
しかし六曜は、
これまで見てきた暦注――
十二直
二十八宿
天赦日
不成就日
などと比べると、
成立の背景が
かなり異なっています。
六曜は、
宇宙の運行や陰陽五行から
生まれた暦注ではありません。
むしろ、
比較的後の時代に成立した簡略な暦注
と考えられています。
六曜の起源
六曜の起源は、
中国の暦注の一種である
六壬(りくじん)
に関係するとされています。
六壬は、
陰陽道や占術の中で
用いられた時間区分の一つです。
そこから派生したものが、
日ごとの吉凶を
六つの周期で表す
六曜
だったと考えられています。
ただし、
現在の六曜の形が
中国にそのまま存在したわけではありません。
日本に伝わった後、
独自の変化を経て
現在の形になったと見られています。
六曜の六つの名称
現在の六曜は、
次の六つの名称から成り立っています。
先勝(せんしょう/せんかち)
午前が吉とされる日
友引(ともびき)
勝負がつかない日とされる
先負(せんぷ/せんまけ)
午後が吉とされる日
仏滅(ぶつめつ)
凶日とされる日
大安(たいあん)
最も吉とされる日
赤口(しゃっこう/しゃっく)
正午のみ吉とされる日
これらは、
吉凶の強弱を
示すものとして扱われています。
六曜の循環
六曜は、
六日ごとに循環します。
つまり、
先勝
↓
友引
↓
先負
↓
仏滅
↓
大安
↓
赤口
という順序で
繰り返されます。
この単純な周期が、
六曜の大きな特徴です。
月によって始まりが変わる
六曜には、
もう一つ特徴があります。
それは、
旧暦の月ごとに始まりが変わる
という点です。
例えば、
旧暦の
1月・7月
→ 先勝から始まる
2月・8月
→ 友引から始まる
3月・9月
→ 先負から始まる
というように、
月によって
六曜の並びの起点が変わります。
この仕組みによって、
六曜は
旧暦の中に組み込まれていました。
六曜の広まり
六曜は、
江戸時代後期になると
民間の暦に
広く掲載されるようになります。
しかし当時の公式暦では、
六曜は
必ずしも重視されていませんでした。
むしろ六曜は、
庶民の間で
広まった暦注でした。
その後、
明治の改暦によって
多くの暦注が消える中で、
六曜は
民間の暦の中に
残り続けることになります。
六曜の特徴
六曜には、
他の暦注と比べて
大きな特徴があります。
それは、
非常に単純な仕組み
ということです。
六日周期という
分かりやすい仕組みは、
複雑な暦注よりも
覚えやすく、
広まりやすいものでした。
この単純さが、
六曜が広く普及する
大きな理由の一つになりました。
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