十方暮とは何か―― 天地の気が閉じる期間 ――

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第2部 その他編

第15章 十方暮とは何か

―― 天地の気が閉じる期間 ――


はじめに ― すべての方向が暮れるとき

暦には、

特定の日だけでなく、

数日間続く特別な期間

を示す暦注があります。

その一つが

十方暮(じっぽうぐれ)

です。

十方暮とは、

十方すべての気が閉じる期間

とされる暦注です。

この期間は、

物事が進みにくい時間と考えられ、

重要な行動は

避けるべきとされてきました。


1 十方暮という言葉

十方暮は、

三つの言葉から成り立っています。

十方

すべての方向

閉じる・衰える

つまり十方暮とは、

すべての方向の気が閉じる期間

という意味になります。

これは、

宇宙の気の流れが

停滞する時間と考えられました。


2 十方暮の期間

十方暮は、

十日間

続く期間です。

この期間は、

六十干支の流れの中で

特定の干支から始まる

十日間として定められます。

暦によって

多少の違いがありますが、

一般には

甲申の日から始まる十日間

とされることが多いとされています。

この十日間は、

天地の気が閉じる時間と考えられました。


3 十方暮の思想

十方暮の背景には、

陰陽五行思想

があります。

古代の思想では、

宇宙の気は

常に循環していると考えられました。

しかし、

ある期間には

その気の流れが

停滞するとされました。

十方暮は、

そのような

停滞の時間

を示す暦注です。

そのため、

新しいことを始めるには

適さない期間とされました。


4 避けるべき行動

十方暮の期間には、

次のような行動を

避けるべきとされました。

  • 建築
  • 婚礼
  • 契約
  • 開業

これらは、

物事を前に進める行為です。

しかし十方暮は、

天地の気が閉じる時間とされたため、

こうした行動は

控えるべきと考えられました。


5 日本の暦と十方暮

十方暮は、

中国の暦思想に由来しますが、

日本の暦でも知られていました。

江戸時代の暦には、

この期間が

注意すべき期間として

記されることがありました。

ただし、

一般の人々に広く知られていたわけではなく、

暦を詳しく読む人々の間で

意識される暦注でした。


6 十方暮が示す時間観

十方暮が示しているのは、

宇宙の時間には

停滞する時期

があるという考え方です。

すべての時間が

同じように流れるわけではなく、

ある時には

物事が進みやすく、

ある時には

進みにくい

と考えられました。

十方暮は、

そのような

停滞の時間を表す暦注です。


まとめ

十方暮とは、

天地の気が閉じると考えられた

十日間の期間暦注です。

この期間は、

物事が進みにくい時間とされ、

重要な行動を

避けるべきとされてきました。

暦には、

このように

一定期間の性質を示す暦注も存在します。

それは、

宇宙の気の流れと

人間の行動を結びつける

暦思想の表れなのです。


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