🌿 【小暑・次候】蓮始開(はすはじめてひらく)─ 水面に静かに光が咲くころ
目次
🌤 自然 ― 早朝にひらく、清らかな花
小暑の次候は「蓮始開(はすはじめてひらく)」。
梅雨の余韻を残しつつ、夏の強い日差しが増していく頃。
夜露をまとった蓮の花は、早朝から午前中にかけて静かに開き、昼にはそっと閉じる。
生命は激しさではなく、ひそやかなリズムで夏へ進む──そんな季節である。
池や沼を覆う大きな蓮の葉は、雨粒を弾き光る。
水面には風が通い、濃い緑の香りが立つ。
蝉の声がまだ遠く、湿り気を含んだ空気の中で、蓮は鋭い熱ではなく、涼やかな緊張感を伴う夏の始まりを告げている。
静けさと凛とした美しさ──
蓮の咲く風景は、暑さの中にも清浄な白を落とし込む。
【小暑】(しょうしょ) 月: 六月節 太陽黄経:105°
暑気に入り梅雨のあけるころ

次候 蓮始開
(はすはじめてひらく)
蓮の花が開き始める
🏠 暮らし ― 朝を楽しむ季節
蓮を見るなら朝の散歩が最良の時間。
花が開くのは早朝から午前の数時間だけ。
涼風を感じながら水面を眺める時間は、身体にも心にもやさしい。
湿度が高く、体力を奪う時期でもあるが、朝の空気はまだ軽い。
水分補給・休息のリズムを早めに整えることで、
これからの盛夏に向けて負担を減らすことができる。
夜にはクーラーに頼りすぎず、扇風機や除湿の併用で快適さと負担のバランスを。
蓮が一日のうちに花を閉じるように、人も緩急をつけて夏を乗りきる。
🍉 旬 ― 瑞々しい夏の実と早生野菜
小暑の食卓には、初夏の果物と青い香りの夏野菜が並び始める。
| 旬になるもの | 特徴 |
| スイカ | 水分とミネラル補給に最適、暑さの強まる時期の味方 |
| メロン | 肥沃な香り、贈答品にも人気 |
| とうもろこし | 甘みのピーク、焼いても茹でても旨い |
| 枝豆 | ビールの季節の象徴、たんぱく源にも |
蓮の清らかな白に対して、食卓は色濃く、力強い。
季節の対照が際立つのも小暑の魅力である。


📚 文化・ことば ― 蓮は「清浄」の象徴
泥を抱えながらも濁らず咲く蓮は、古来 清浄・再生・悟りの象徴とされた。
仏教では極楽浄土に咲く花とされ、仏像の台座にもハスの意匠が用いられる。
水底の泥(養分)を吸い上げて花を開く蓮は、
苦しみや試練の先に咲く美を重ねて語られることも多い。
蓮の時期に寺院の池を訪ねると、
花の息遣いすら聞こえるような、静かな時間に出会えるかもしれない。
💬 ひとこと
水面に浮かぶ白い花は、夏への静かな入口。
眩しい季節の前に、一度深呼吸するような時間を置く。
蓮の朝は、夏の中にある「透明な一瞬」を教えてくれる。
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