天一天上(てんいちてんじょう)は、民間暦で用いられる期間系の暦注の一つです。
吉日や凶日のような一日限りの暦注ではなく、一定期間続く特徴的な期間として知られています。
古くから、
「天一神が天上へ昇る期間」
と考えられ、この間は方位の障りがない吉期間とされてきました。
天一天上とは?
天一天上とは、
天一神(てんいちしん)が地上を離れ、天上にいる期間
を意味します。
陰陽道では、天一神は方位を司る神とされました。
通常は特定の方角に居るため、その方角へ向かうことを慎む考え方がありましたが、天一天上の期間中は地上にいないと考えられたため、方位を気にする必要がないとされたのです。
天一天上の一日目とは?
天一天上の最初の日は、
「天一神が天へ昇った日」
と考えられています。
そのため日めくり暦では、
「本日より天一天上」
という表現がよく用いられます。
これは単なる期間開始日ではなく、
方位の障りが解かれる始まりの日
という意味を持っています。
昔の人々は、
- 引越し
- 旅行
- 外出
- 造作
などを計画する際、この期間の始まりを意識することもありました。
なぜ吉期間とされたのか
天一天上が吉期間とされた理由は、
方位の制約がなくなる
と考えられたためです。
方角を気にしながら生活していた時代には、
「どの方向へ向かっても差し支えない」
という状態は非常に都合の良いものでした。
そのため旅行や移転などに適した期間とされることがあります。
天一天上に間日はあるのか
八専や土用には間日があります。
しかし天一天上には、
一般的に用いられる間日の考え方はありません。
期間全体が吉期間として扱われるためです。
そのため、
- 八専と八専間日
- 土用と土用間日
のような関係は存在しません。
現代の民間暦としての天一天上
現在では方位を気にする機会は少なくなりました。
しかし、
- 新しい行動を始める
- 外出や旅行を計画する
- 気持ちを切り替える
といった前向きな期間として読むことはできます。
まとめ
天一天上とは、天一神が天上へ昇るとされた期間系の暦注です。
この期間は方位の障りがない吉期間と考えられ、古くから旅行や移転などに良い期間とされてきました。
また、一日目は天一神が天上へ昇る始まりの日として特別な意味を持っています。
現代では過度に気にする必要はありませんが、昔の人々の方位観や暮らしの知恵を知る手掛かりとなる暦注の一つといえるでしょう。
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