友引(ともびき)は、六曜の中でも広く知られている暦注の一つです。
現在では、「葬儀を避ける日」という印象を持つ人も多く、火葬場の休業日などと結びつけて語られることもあります。
しかし、本来の友引は、単純な凶日ではありませんでした。
本記事では、友引の意味や由来、本来の吉凶、なぜ葬儀と結びついたのかを、暦文化の流れとともに整理していきます。
友引とは?
友引(ともびき)は、六曜の一つで、もともとは「共引(ともびき)」とも書かれていました。
本来は、
「勝負がつかない」
「引き分けになる」
という意味合いを持つ日だったと考えられています。
その後、「友を引く」という字が当てられるようになり、現在のような意味合いが広まっていきました。
友引の吉凶
友引は、一般には次のように考えられています。
- 朝:吉
- 昼:凶
- 夕方以降:吉
つまり、一日中悪い日というわけではありません。
特に昼の時間帯を凶とする考え方が知られています。
現在では、
- 慶事には比較的良い
- 葬儀は避ける
という扱いが広く定着しています。
なぜ「葬儀を避ける日」になったのか
現在の友引は、「友を冥土へ引く」という連想から、葬儀を避ける日として広く知られています。
しかし、これは後世の民間解釈によって強まった意味合いであり、友引そのものが最初から葬儀専用の凶日だったわけではありません。
むしろ、本来の友引は「勝負なし」「引き分け」に近い意味を持つ日でした。
現代の「友を引く」という理解は、漢字表記と民間信仰が結びつく中で広まったものと考えられています。
六曜の中の友引
六曜は、もともとの官暦(陰陽寮の具注暦)のような複雑な吉凶体系ではなく、民間で広まった比較的簡略な暦注でした。
その中で友引は、
- 大安ほど強い吉日ではない
- 仏滅ほど強い凶日でもない
という、中間的で独特な位置を持っています。
その曖昧さが、逆にさまざまな解釈を生み、現在まで広く残る理由の一つになったとも考えられます。
なぜ友引は広く残ったのか
友引が現在まで強く残った背景には、「葬儀との結びつき」があります。
特に近代以降、葬儀の日取りとして六曜が意識されるようになり、「友引には葬儀を避ける」という習慣が定着していきました。
その結果、
- 火葬場の休業
- 葬儀日程の調整
- カレンダーへの六曜表示
などを通して、友引は現在でも広く知られる存在になっています。
現代の友引
現在でも、友引の日には、
- 葬儀を避ける
- 結婚式は問題ない
- 昼を避ける
など、独特の使われ方が残っています。
一方で、地域や世代によって考え方には差があり、六曜そのものを気にしない人も増えています。
現代の友引は、「絶対的な吉凶」というより、日本の民間暦文化の中で受け継がれてきた習俗の一つといえるでしょう。
まとめ
友引は、本来は「勝負がつかない」「引き分け」という意味を持つ六曜でした。
その後、「友を引く」という字が当てられたことで、葬儀を避ける日として広く知られるようになりました。
現在の友引は、単なる凶日ではなく、日本人の暮らしや葬送文化と結びつきながら受け継がれてきた民間暦文化の一つといえるでしょう。
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