辛巳(かのと・み)は、六十干支の18番目にあたる干支です。
十干の「辛(かのと)」と、十二支の「巳(み)」を組み合わせたもので、**鋭く研ぎ澄まされた金(辛)と、変化を内に抱く生命(巳)**が重なる、緊張感と転機を併せ持つ干支として理解されてきました。
干支というと十二支だけが注目されがちですが、本来の暦単位は十干十二支の組み合わせであり、その完成形が60通りで一巡する六十干支です。辛巳はその18番目に位置します。
本記事では、辛巳を**「仕組み・意味・象徴」**の三つの視点から整理し、年次の出来事に依存しない基礎理解を提示します。
目次
辛巳の読み方
**辛巳は「かのと・み」**と読みます。
- 辛(かのと)=十干の8番目
- 巳(み)=十二支の6番目(蛇)
辛は五行で「金」に属し、刃物や研ぎ澄まされた金属を象徴します。
巳は蛇を象徴とし、脱皮・更新・潜在力・転換を意味します。
したがって辛巳とは、
「鋭い金が、変化の胎動を内に抱く生命を切り開く」干支
と理解できます。
辛(かのと)の意味|研ぎ澄まされた金
辛は次のような性格を持つと解釈されてきました。
- 鋭さ:曖昧さを断つ力
- 選別:不要なものを切り分ける
- 緊張:甘さを許さない規律
- 精緻化:粗いものを磨き上げる
大きな金塊というより、**刃・針・鑿(のみ)**のような「精密で鋭利な金」が辛の本質です。辛巳では、この“研ぎ澄まされた金”が変化を促す役割を担います。
巳(み)の意味|変化の胎動
十二支の巳は蛇を象徴とし、古来から次のように理解されてきました。
- 脱皮と再生:古い殻を脱ぎ、新しくなる
- 潜在力:表に出ないが内部で熟成
- 転換点:静から動への移行期
- 粘り:一度定めた方向を離さない
巳は派手な爆発ではなく、内側で熟し、ある時一気に姿を変える性質を持ちます。
辛巳の特徴|緊張の中で生まれる転換
辛と巳が重なる辛巳は、次のような性質を帯びやすいと読み解かれてきました。
- 表面は冷静で緊張感がある
- しかし内部では大きな変化が準備されている
- いざ動くと、方向がはっきり定まる
このため辛巳はしばしば、
「静かな緊張の中で転機が熟す年の型」
として語られます。
混乱の年というより、方向が定まる直前の張り詰めた局面です。
なぜ辛巳は「転換」と結びつけられやすいのか(本体整理)
辛巳が「転換」「節目」と結びつけられやすい理由は、年次ではなく干支の構造そのものにあります。
- 辛=切り分ける金
- 旧来の曖昧さを断ち、線を引く象徴。
- 巳=脱皮する蛇
- 内側で変化が熟し、やがて姿を変える象徴。
この二つが重なるため、辛巳は自然に、
「古い殻を破る直前の緊張」
「方向が定まる直前の静かな集中」
を連想させます。
そのため歴史の中で、後から“転換の前夜”として読み返されやすい干支になりました。
辛巳の位置づけ(象徴的整理)
辛巳は六十干支の前半と後半のちょうど橋渡しに近い位置にあり、
拡大から整理へ向かう転換準備期として読まれることが多い干支です。
ただし、これはあくまで象徴的な読みであり、
年次の出来事を説明するための枠ではありません。
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まとめ|辛巳は“静かな転機の型”
辛巳(かのと・み)は、
鋭い金(辛)が、変化を孕む生命(巳)を切り開く干支です。
派手な革命ではなく、
緊張の中で方向が定まる静かな転換期として理解すると、その性格が最もよく見えてきます。
辛巳を入り口に、六十干支を
「年の名札」ではなく、歴史を読むための暦の知恵として読み解いていきましょう。
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