己卯(つちのと・う)は、六十干支(ろくじっかんし)の16番目にあたる干支です。
十干の「己(つちのと)」と、十二支の「卯(う)」を組み合わせたもので、粘り強く蓄える土(己)と跳ねる兎・芽吹きの象徴(卯)が重なる、静かな準備と軽やかな前進が同居する干支として理解されてきました。
干支というと十二支だけが語られがちですが、本来の暦の単位は十干十二支(じっかんじゅうにし)の組み合わせです。
その完成形が、60通りで一巡する六十干支であり、己卯はその16番目に位置します。
本記事では、己卯を「仕組み・意味・象徴」の三つの視点から整理し、年次の出来事に左右されない基礎理解を提示します。
目次
己卯の読み方
己卯は「つちのと・う」と読みます。
- 己(つちのと)=十干の6番目(陰の土)
- 卯(う)=十二支の4番目(兎)
己は五行で「土」に属し、派手に動く土ではなく、じわりと蓄え、粘り強く支える土を表します。
卯は兎を象徴とし、春の芽吹き・跳躍・軽快さを示します。
「蓄える土の上で、新しい芽が軽やかに跳ねる」
──これが己卯の基本イメージです。
己(つちのと)の意味|内に溜める土
己は「陰の土」とされ、次のような性格を持つと解釈されてきました。
- 蓄積:外に見えにくいが確実に溜める
- 持続:一気に動かず、長く支える
- 再生の土台:崩れた後の立て直しを支える
山や岩盤のような硬い土ではなく、畑の土のように耕され、養われ、次の芽を育てる土が己の本質です。
己卯では、この「育てる土」が舞台となります。
卯(う)の意味|芽吹きと跳躍
十二支の卯は兎を象徴とし、古来から次の意味を帯びてきました。
- 芽吹き:春の始動
- 軽快さ:素早い動き
- 前進:止まらずに跳ねる力
卯は重厚さよりも軽やかさを好み、停滞を嫌い、前へ進む象徴です。
己卯の特徴|準備が跳躍に変わる年の型
己と卯が重なる己卯は、次のように読み解かれてきました。
- 表面は穏やか
- 内部で準備が進む
- ある時点で一気に動き出す
このため己卯はしばしば、
「蓄える時期から跳ねる時期へ切り替わる節目」
として語られます。
革命的転換というより、準備が実装へ移る局面が特徴です。
己卯はなぜ「準備と跳躍」と結びつくのか
己卯が「準備→跳躍」と読まれやすい理由は、年次の出来事ではなく干支そのものの構造にあります。
- 己=蓄える土
動かずに力を溜める象徴。 - 卯=前へ跳ねる兎
停滞を破り、軽やかに進む象徴。
この二つが重なることで、
「見えない準備が、やがて目に見える動きへ転じる」
という物語が自然に生まれました。
歴史の中で、後から“跳躍の前段階だった”と読み返されやすい干支でもあります。
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まとめ|己卯は“準備から跳躍へ”
己卯(つちのと・う)は、
土が力を蓄え、兎がそれを踏み台に跳ねる干支です。
派手な転換というより、見えない準備が表に現れる節目として理解すると、その性格が最もよく見えてきます。
己卯を入り口に、六十干支を「年の名札」ではなく、
歴史を読むための暦の知恵として読み解いていきましょう。
