己巳(つちのとみ)は、六十干支(ろくじっかんし)の6番目にあたる干支です。
十干の「己(つちのと)」と、十二支の「巳(み)」を組み合わせたもので、内側で熟す土(己)と変化・再生を象徴する蛇(巳)が重なる、静かだが粘り強い干支として理解されてきました。
干支というと十二支(子・丑・寅…)だけが語られがちですが、本来の暦の単位は十干十二支(じっかんじゅうにし)の組み合わせです。
その完成形が60通りで一巡する六十干支であり、己巳はその6番目に位置します。
本記事では、己巳を「仕組み・意味・象徴」の三つの視点から整理し、年次の出来事に依存しない基礎理解を提示します。
そのうえで、別記事として「深掘り」「年次カード情報」に進める入口を設けています。
目次
己巳の読み方
己巳は「つちのとみ」と読みます。
- 己(つちのと)=十干の6番目
- 巳(み)=十二支の6番目(蛇)
己は五行で「土」に属し、外へ広がる土というより、内側で熟し力を蓄える土を表します。
巳は蛇を象徴とし、脱皮による変化・更新・再生を意味します。
“内側で熟す土が、変化の兆しを孕む”干支
己(つちのと)の意味|熟成する土
十干の「己」は、派手に動く土ではなく、内側で力を蓄える土として理解されてきました。
- 熟成:見えないところで育つ
- 蓄積:表に出ずに力を溜める
- 粘り:急がず、崩れにくい
己は「未完成の動き」ではなく、内側で形を整える段階を示す干です。
己巳では、この熟成の土が基盤になります。
巳(み)の意味|脱皮と再生の象徴
巳(蛇)は、古来次のように読まれてきました。
- 脱皮=更新:古い殻を捨てる
- 境界:地上と地下のあいだ
- 両義性:恐れと守護が共存
このため巳は「危うさ」と「再生力」を同時に象徴します。
己巳では、この再生の象徴が、熟成する土の上で動き始めます。
己巳の特徴|内側で熟し、やがて動く
己(熟成の土)と巳(変化の蛇)が重なるため、己巳は次のように語られやすい干支です。
- 表面は静か
- 内部で準備が進む
- ある時点で転換が顕在化
革命的というより、“準備→顕在化”のリズムをもつ干支です。
「動かないようで、実は動いている」
己巳はなぜ“内なる転換”と結びつけられるのか
己巳が「内なる転換」と読まれやすい理由は、年次の出来事ではなく、干支そのものの構造にあります。
- 己=内側で熟す土
見えにくいが、基盤を変えていく。 - 巳=脱皮する蛇
古い殻を脱ぎ、新しい姿へ移行する。
この組み合わせにより、己巳は自然に
「静かな準備」→「やがて表に出る変化」
という型を連想させます。
そのため歴史の中で、後から“転換の年だった”と読み返されやすい干支になりました。
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まとめ|己巳は“内側で熟す転換”
己巳(つちのとみ)は、
内側で熟す土(己)が、変化の象徴である蛇(巳)と出会う干支です。
派手な革命ではなく、
静かな準備の後に変化が表れる型として読むと、その性格が最もよく見えてきます。
己巳を入り口に、六十干支を「年の名札」ではなく、
歴史を読むための暦の知恵として読み解いていきましょう。
