丁卯(ひのと・う)は、六十干支(ろくじっかんし)の4番目にあたる干支です。
十干の「丁(ひのと)」と十二支の「卯(う)」を組み合わせたもので、やわらかな火(丁)と若い芽(卯)が重なる、成長の初動を照らす干支として理解されてきました。
一般には「卯年」とだけ呼ばれがちですが、本来の暦の単位は十干十二支の組み合わせです。
その完成形が60通りで一巡する六十干支であり、丁卯はその4番目に位置します。
本記事では、丁卯を「仕組み・意味・象徴」の三つの視点から整理し、年次の出来事に依存しない基礎理解を提示します。
目次
丁卯の読み方
丁卯は「ひのと・う」と読みます。
- 丁(ひのと)=十干の4番目
- 卯(う)=十二支の4番目(兎)
丁は五行で「火」に属しますが、炎というより灯火・燭火・朝の光のような穏やかな明かりを象徴します。
卯は春の気が最も盛んになる時期に対応し、芽吹き・伸長・軽快さを意味します。
「小さな火が若芽をやさしく照らす」干支
と理解できます。
丁(ひのと)の意味|やわらかな火
丁は、十干の中でもとくに柔らかく、繊細で、持続的な火を表すとされてきました。
- 灯す力:闇を焼き払うのではなく、方向を示す
- 温める力:急激ではなく、じわりと広がる
- 文化的な火:芸術・礼・心の営みと親和的
丁卯では、この「やわらかな火」が、成長し始めた芽を守りながら導く役割を担います。
卯(う)の意味|若芽と軽やかさ
十二支の卯は兎を象徴とし、古来から次のように理解されてきました。
- 芽吹き:硬い殻を破って伸びる力
- 軽快:重さよりもスピードと感受性
- 拡散:一点突破よりも広がり
卯は完成や成熟ではなく、始まりの勢いを担う存在です。
丁卯の特徴|成長初動を照らす年の型
丁と卯が重なる丁卯は、次のような性質を帯びやすいと読み解かれてきました。
- 大爆発ではなく静かな始動
- 制度より文化が先に動く
- 個人の感性や表現が前に出る
「革命の年というより、芽吹きが見える年」
したがって丁卯は、劇的変化よりも、空気の変化が先に訪れる年として語られやすい干支です。
丁卯はなぜ「文化・感性」と結びつけられやすいのか
丁卯がしばしば文化や感性と結びつけられるのは、年次の偶然ではなく干支の構造によります。
- 丁=灯火
強制ではなく、共感を誘う光。 - 卯=若芽
制度よりも感性が先に伸びる。
「抑圧を破る爆発」ではなく、
「心が先に自由になる」年の型。
そのため丁卯は、後から振り返ると文化的転換の兆しが見えやすい干支になりました。
六十干支の中での丁卯の役割
丁卯は六十干支の初期に位置し、形成の段階に属します。
- 前半=生まれる・伸びる・広がる
- 後半=整える・調整する・固める
丁卯はその中でも、力ではなく光で導く段階を担います。
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まとめ|丁卯は“芽吹きを照らす型”
丁卯(ひのと・う)は、
小さな火が若芽を照らし、静かに成長を促す干支です。
派手な変革ではなく、感性・文化・空気の変化が先に現れる年として理解すると、その性格がよく見えてきます。
丁卯を入り口に、六十干支を「単なる年の名札」ではなく、
歴史を読むための暦の知恵として読み解いていきましょう。
