庚寅(かのえとら)は、六十干支(ろくじっかんし)の27番目にあたる干支です。
十干の「庚(かのえ)」と、十二支の「寅(とら)」を組み合わせたもので、金の硬さ(庚)と虎の跳躍(寅)が重なる、動きと緊張を内包した干支として理解されてきました。
干支というと十二支(子・丑・寅…)だけが語られがちですが、本来の暦単位は十干十二支(じっかんじゅうにし)の組み合わせです。
その完成形が、60通りで一巡する六十干支であり、庚寅はその27番目に位置します。
本記事では、庚寅を「仕組み・意味・象徴」の三つの視点から整理し、年次の出来事に依存しない基礎理解を提示します。
目次
庚寅の読み方
庚寅は「かのえとら」と読みます。
- 庚(かのえ)=十干の7番目・五行は金
- 寅(とら)=十二支の3番目
庚は金気を帯び、硬さ・切断・刷新・規律を象徴します。
寅は虎を象徴し、始動・突破・勢い・変化の芽を表します。
したがって庚寅とは、
「鋭さをもった始動」を象徴する干支
庚(かのえ)の意味|硬質な金・改革の刃
庚は五行で「金」に属し、次のような性格をもつと解釈されてきました。
- 硬さ:曲げにくい規律
- 切断:古いものを断ち切る力
- 刷新:制度や形を作り替える意志
庚は「柔らかく変える」よりも、一度区切りをつけて再構築するタイプの変化を象徴します。
寅(とら)の意味|跳躍と始動
十二支の寅は虎であり、古来次の意味が重ねられてきました。
- 始動:新しい動きの起点
- 跳躍:一気に踏み出す力
- 勢い:停滞を破るエネルギー
寅は「慎重に整える」よりも、踏み出す勇気を象徴します。
庚寅の特徴|硬さと跳躍の重なり
庚と寅が重なる庚寅は、しばしば次のように読み解かれてきました。
- 勢いはあるが摩擦も生む
- 古い枠を切り開くが痛みも伴う
- 停滞を破るきっかけになりやすい
革命的というより、“鋭く踏み込む改革”の色合いが強い干支です。
庚寅はなぜ「緊張を伴う始動」と読まれやすいか
その理由は年次の出来事ではなく、干支そのものの構造にあります。
- 庚=硬い金
秩序を切り直す刃の象徴。 - 寅=跳躍
一気に動き出す力の象徴。
この二つが重なるため、庚寅は自然に
「勢いはあるが衝突も起きやすい」
「動き出すが摩擦を伴う」
という読みが生まれやすい干支です。
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まとめ|庚寅は“鋭い始動の型”
庚寅(かのえとら)は、
硬質な金(庚)が、虎の跳躍(寅)を支える干支です。
派手な拡大というより、
摩擦を伴うが前に進む転換
として理解すると、その性格がよく見えてきます。
庚寅を入り口に、六十干支を「年の名札」ではなく、
歴史を読むための暦の知恵として読み解いていきましょう。
