己丑(きどのと・うし)は、六十干支(ろくじっかんし)の26番目にあたる干支です。
十干の「己(きどのと)」と、十二支の「丑(うし)」を組み合わせたもので、柔らかな土(己)と粘り強い大地(丑)が重なる、地味だが底力のある干支と理解されてきました。
干支というと十二支(子・丑・寅…)だけが語られがちですが、本来の暦の単位は十干十二支(じっかんじゅうにし)の組み合わせです。
その完成形が、60通りで一巡する六十干支であり、己丑はその26番目に位置します。
本記事では、己丑を「仕組み・意味・象徴」の三つの視点から整理し、年次の出来事に依存しない基礎理解を提示します。
目次
己丑の読み方
己丑は「きどのと・うし」と読みます。
- 己(きどのと)=十干の6番目
- 丑(うし)=十二支の2番目
己は五行で「土」に属し、硬い岩盤ではなく、耕しやすい柔らかな土を表します。
丑は牛が象徴するように、忍耐・蓄積・耕作・持続を意味します。
“柔らかな土が、粘り強い大地を支える”干支
として理解できます。
己(きどのと)の意味|育てる土
己は十干の中でも「養う土」として読まれてきました。
- 包み込む力:硬く拒まず、受け止める
- 育成:種を守り、芽を育てる
- 調整:急変ではなく緩やかな均衡
己丑では、この“柔らかな土”が、社会や組織の基盤を静かに支える役割を担います。
丑(うし)の意味|耐える大地・蓄える力
十二支の丑は牛を象徴とし、古来から次のように理解されてきました。
- 忍耐:重い荷を黙々と運ぶ
- 蓄積:種を守り、力を溜める
- 再建の土台:崩れたものを支え直す
丑は派手な変化を好みません。むしろ、ゆっくりだが確実に地盤を固める力を持つ存在です。
己丑の特徴|育成と耐久の重なり
己と丑が重なる己丑は、次のように読まれてきました。
- 急変は少ない
- しかし内部で基盤が固まる
- 次の飛躍に向けた“地ならし”が進む
そのため己丑は、
「表舞台の転換点ではなく、縁の下の再建期」
として理解すると分かりやすい干支です。
己丑はなぜ「基盤づくり」と結びつけられやすいのか
己丑が「基盤づくり」「地固め」と結びつけられやすい理由は、年次の出来事ではなく、干支そのものの構造にあります。
- 己=育てる土
種を守り、成長を支える象徴。 - 丑=支える大地
重みを受け止め、崩れを防ぐ象徴。
この二つが重なるため、己丑は自然に
「派手さはないが決定的に重要な基礎工事」
「次の展開を支える地盤づくり」
を連想させます。
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まとめ|己丑は“静かな基礎固めの型”
己丑(きどのと・うし)は、
柔らかな土(己)が大地(丑)を支え、秩序を静かに固める干支です。
派手な変革ではなく、
見えにくいが決定的に重要な地固めの時期
として理解すると、その性格が最もよく見えてきます。
己丑を入り口に、六十干支を「年の名札」ではなく、
歴史を読むための暦の知恵として読み解いていきましょう。
