**己酉(つちのととり)**は、六十干支の46番目にあたる干支です。
十干の「己(つちのと)」と、十二支の「酉(とり)」を組み合わせた干支で、
暦の流れの中では、物事をまとめ直し、形を整える段階として位置づけられやすい干支です。
己酉は、動乱や劇的な転換よりも、
整理・点検・仕上げといった性格が前面に出やすく、
社会的にも「次に進む前の確認作業」が意識されやすい時間を表します。
目次
己(つちのと)の意味|内側で固める土
十干の己は五行では「土」に属し、
戊(つちのえ)のように外へ広がる土ではなく、
内側で整え、形を保つ土として理解されてきました。
己が象徴するのは、
- 管理・維持
- 調整・均衡
- 内部構造の安定
といった性質です。
己の年は、新しいものを大きく広げるよりも、
すでにある仕組みをどう保つかが意識されやすくなります。
酉(とり)の意味|完成と収穫
十二支の酉は、実りの季節・収穫を象徴する支です。
暦の上では秋の終わりにあたり、
結果が見え、評価が行われる段階を示します。
酉には、
- 完成
- 区切り
- 仕上げと見直し
といった意味が重ねられてきました。
そのため酉の年は、
成果と課題が同時に可視化される時間になりやすいとされます。
己酉の重なり|整えながら区切る
己(内向きの土)と酉(完成・収穫)が重なる己酉は、
- これまで積み上げたものを整理し
- 不要な部分を削ぎ落とし
- 次へ渡す形を整える
という性格を強く帯びます。
大胆な改革よりも、
細かな修正・制度の再確認・評価のやり直しが進みやすいのが己酉の特徴です。
己酉の年に見られやすい社会の動き
年次を通して見ると、己酉の年は、
- 組織や制度の点検
- 成果と限界の同時露出
- 維持か更新かの判断
といったテーマが前面に出やすくなります。
この段階では、結論がすぐに出ないことも多く、
次の干支へ課題を引き渡す役割を果たす年として現れやすい干支です。
日付としての己酉|整える日に向く干支
六十干支が日付として使われていた文脈では、
己酉の日は、
- 契約内容の確認
- 帳簿や記録の整理
- 儀式の締め
など、区切りや整理に関わる場面で用いられることがありました。
ここからも、己酉が
終わらせるためではなく、整えて次に渡す干支であることが読み取れます。
なぜ己酉は目立ちにくいのか
己酉は、強い吉凶や派手な物語を生みにくい干支です。
しかしその分、歴史の中では、
- 地味だが重要な調整
- 後年評価される基盤整備
として位置づけられることが少なくありません。
▶ 年次カード情報を見る

まとめ|己酉は「仕上げと点検の時間」
己酉(つちのととり)は、
- 内側を固める土(己)
- 完成と評価を示す酉
が重なった干支です。
それは、勢いで進む時間ではなく、
足元を見直し、次へ進む準備を整える時間を表しています。
己酉は、変化の直前に訪れる
静かな確認作業の干支だと言えるでしょう。
